休日会議が8周年となりました!マーケターとして向き合うべき事【第418回休日会議】

休日会議が今週で8周年。軽い気持ちで始めて(今でも軽いですが)、毎週小川健太とビジネス談義をしてきました。僕は過去の収録を一度も振り返らないのですが、心の底から大事だと思っている事はそれほど多くないので、一貫性はあるんじゃないかと思います。

また、初期の頃から聞いてくれている方は、小川健太の変化が面白いんじゃないかと。着実に逞しくなっています。自分の意見をしっかり持てるのは、自分自身で考えて行動して、足りないものを補填しながら周囲と連携していく事をどんどん身につけていきました。僕も教わる事が多いです。

この8年間の中で、ずーっと順風満帆という方は少ないと思います。ビジネスは凄く面白いけれど、時には大変な事もあって、不安が押し寄せてきたり、人間関係のトラブルが起きたという方もいると思います。

僕も、あなたと同じ時代を生きて、あなたと同じようにビジネスに可能性を見出した1人です。1年ぶり聴く人も、3年ぶりに聴く人も、5年ぶりに聴く人も、そして初めて休日会議を聴く人も、「常に毎週語らっている僕ら2人」の声を聴いて、ある意味変わらない僕らを見て、居酒屋であなたを含めて3人で語らっているような空間を、WEB上のホームタウンにしてもらえたら嬉しいなと思っています。

さて!8周年ではありますが、特別なことは特にありません!質問募集は何度もお願いしてようやくもらえるということを散々味わってきたのに、今回の質問はちょこっと雑でした。

なので、僕が最近思う「マーケーティング」とは何かの部分についてお伝えしていきます。

価値のない商品を、価値があるようにテクニックで見せる技術がマーケティングだとしたら、世の中にマーケティングは存在しない方が良いですよね。良い商品である事は大前提として、ターゲットとする層の選好性を上げていくための施策がマーケティングの基軸でなければなりません。

明確な解が即座に出せる領域ではない部分に、マーケターとしての腕が試されていると感じています。

「何となく」を味方につけるための洞察。消費者インサイトの発掘。

テクニック、ノウハウのほぼ全ては「どうやって」の部分。

顕在化された需要に関しては、補完する商品やサービスが山ほどあります。そこで、潜在ニーズを掘りこした上で打ち出したサービスは、デジタルコンテンツ販売の市場でも大きく数字を伸ばしていきました。この潜在ニーズにおいても、対話の中で「言語化されて出てくる言葉」の中に答えがあります。それ以上に、無意識下にある「言葉になっていない声」を探ることは、マーケターとして熟考しながら予測を立てていかなければ、遠からず打率をあげていく事に手詰まりを迎えるのではないかと思っています。

例えば、僕らは「何となく好き」「何となくこっち」という意識せずに選択している事ってありますよね。以前、友人のカプセルZの福田さんも言っていましたが「何となく」を味方につけるのは強いと。

この「何となく」を紐解いていくと、選り好み(選好性)であり、顕在化されているものではありません。しっかり無意識下で選択はしているのですが、コンビニでなぜそれを買ったというと「何となくこれが食べたかった」となる事も多いものです。

ビジネスは消費者理解という言葉そのものを、僕も何度なく聞いてきたけれど、消費者インサイトを掘り当てるためにリソースを割くという事を、それほどしてこなかったなと。消費者自身が気づいていない本音や動機を、探る手段はいくつかWEB上にはあるものの、インサイトには明確な解がないだけに考える、洞察する事を避けて通れません。

ビジネスに悩みを抱えている多くの方々は、答えを知りたいために「テクニック」を購入します。テクニックを購入する方の中には「考える事をしたくない」という方もいます。思考停止が加速する中、僕が今書いている記事は、ほとんどの方がスルーしたい内容だと思うんです。

ただ、人は皆んな無意識下でルーレットを回しています。例えば「松屋、吉野家、すき家」のどれにしようとなった時、人によってはルーレットの大半が松屋だったりするわけです。この選好性をあげていくためには、認知を広げるという大前提とは別途、消費者インサイトの探求は核になります。

もちろん、誰もがコンテンツをリリース出来るし、ターゲットを明確にする事でお客さんに喜んでもらえるチャンスはあります。が、顕在化されている声を形にしていく中では、溢れるほどあるコンテンツの中でドンと突き抜ける事は非常に難易度が高い。人よりもちょっと詳しい事で、誰か役に立てるという事は間違いないですが、それで食べていくとなると、深い階層でインサイトを見出して当たりをつけるという事をしないと、何となくビジネスをしている状態になってしまうと思うのです。

「誰に」を定めた上で声なき声を洞察する、その上で「何を」を提供し、最後に「どうやって」の順に組んでいく。一言で言えば消費者理解になるんだろうけど、不確定要素と向きあいながら、自分1人ではなく、仲間やチームとの議論も欠かせないと感じています。

今年で9年目になる休日会議、なんだかまどろっこしい事を書いてしまいましたが、根本には「喜んでもらうために出来る事」が基軸にあります。

今後とも、ゆるい音声にお付き合いくださると嬉しいです!それでは本日の休日会議をお聴きください。

休日会議が8周年となりました【第418回休日会議】